雑綴り

呟きでは収まらないあれこれ

うたプリ感想④ All Star(前編)

「うた☆プリ」補完計画2021。3本目の「All Star」です。前作「Debut」は挫折してしまったのですが、こちらは楽しく充実したゲームライフをおくることができました。さすが先輩作曲家の皆さまの評判通り…!ありがとうございます!

事務所の先輩4人とのお話です。その他、先生2人とのルートや同期7人とのルートも入っています。ボリュームがすごかったので記事が2つに別れました。まずは先輩ルートから。以下、ネタバレ満載です。

■先輩ルート あらすじ

「早乙女学園」を卒業し、見習い作曲家として事務所に仮所属となった春ちゃん。しかし、控えめな性格からか、なかなか芽が出ないまま1年半が経過。見習いのままで事務所に留まれるのは2年間というピンチな状況の中、社長がチャンスをくれます。

①クリスマスライブでの限定ユニット「QUARTET NIGHT」の4名の中からパートナーを1人選び、協力しながらユニットソングを制作する(10月~12月)
②クリスマスライブのあとは、3月に開催される歌謡祭でパートナーが歌うソロ曲を制作する(1月~3月)

3月の歌謡祭で優勝すればCDが発売されるので、そのまま事務所へ正式雇用…という流れです。社長、考えてくれてありがとうね…

ちなみに、この世界線では「早乙女学園」での春ちゃんのパートナーだったアイドル候補は途中で学園を辞めてしまい、春ちゃんはひとりで卒業オーディションを頑張ったことになっています。そして、前作「Debut」の4月~9月の半年間も、同期メンバーは春ちゃんなしで試練を乗り越えたことになっています。今までのあれやこれやが全部なかったことになっているのは複雑な半面、誰かと一緒に卒業オーディションを優勝し恋人関係になった後で、先輩たちとの恋愛に進むというのは避けたかったので、個人的にはこの設定でよかったなと思ってます。乙女ゲーには必須のパラレル設定。

■限定ユニット QUARTET NIGHT

まさか最初はクリスマスライブ一夜限りの特別ユニットという設定だったなんて思わなかったよ…!思い返せば、確かに「Debut」の時は、みんな個人で活動していたな…。クリスマスライブの後もユニットが続いてくれてよかった…出会えてよかったカルナイ…

そして、ここに来て、ST☆RISHのほうがどうやって結成されたのか未だに知らないままだということに気が付きました。アニメ?アニメを見たらいいの?? 

あと、これは誰のルートでも同じだったんだけど、春ちゃんが初めてユニット曲のデモを持っていった時に先輩たちが「直さないといけないところはあるけれど、合格点」と言ってくれるのがすごく嬉しかったです。やっぱり春ちゃんの音楽にはミューズが宿ってるんだよ!控えめな性格な半面、行動より音楽で示すタイプの春ちゃん。「Debut」のあの試練はなんだったんだ…(もう忘れよう)

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ここからは、各ルートについての感想です。「Debut」で心折れた私ですが、この「All Star」は驚くほど話がしっかりしていて、別の意味でビックリしました。まるで普通の乙女ゲーのような…(※乙女ゲーです)
古文書から、嶺二→藍という順番のほうがいいと知ったので、安心して公式サイトに掲載されている順番で攻略していくことにしました。ストーリーについてはザックリです。気になる場合は、ググると詳しく書いてくださってる先輩作曲家の皆さまの記事が出てくるのでよろしくお願いします。※と言いながら、この記事もかなり長いです…

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【嶺二】
カルナイの中から一人パートナーを選ぶことになった時、唯一歓迎してくれた嶺二先輩です。(他3名は「選ばないで」と言ってくるよ☆)「Debut」の時から面倒見のよかった嶺二先輩。明るくて、人懐こくて、気配りもできるし、仕事もできる。春ちゃんに対してもすごく優しくしてくれるんだけど、どこか、ある一定の線からは踏み込ませてくれなくて、なんとなく距離があって、でも嶺二先輩のほうからはふとした瞬間に踏み込んできて、こっちがわたわたしている間にまたいつの間にか離れてる…という、もう駆け引きがすごい。(語彙力)

嶺二先輩の過去は想像よりもずっと闇が深いものでした。嶺二先輩にちょっと余裕がなかった時に、親友だった同期アイドルからかかってきたSOSの電話を意図的に取らなかったこと、そしてその翌日に親友が失踪し、今も行方が分からないままであること。それをとても悔やんでいて、自分はズルい、自分とは組まないほうがいい、とまで言ってくる。突然の深淵。待って…最初はあんなにウェルカムだったのに…。加えて、2人でいるところをパパラッチに撮られてしまう事件が発生。(ここ、写真を撮られそうになった時に咄嗟に春ちゃんの顔を隠す嶺二先輩めちゃめちゃポイント高。)事務所のバッシング記事に写真を使われてしまい、視聴者投票の歌謡祭には不利だからとパートナーを解消しよう、ごめんね、と音信不通になる嶺二先輩。事務所に辞表まで届く。ちょ…貴方までいなくなったら…!もう歌謡祭直前だよ!!?

ここで春ちゃんがすごく頑張ります。社長に掛け合い、嶺二先輩も説得して連れ戻してきます。音楽で語るタイプだと思ってたけど(確かに音楽の力もあったけど)、嶺二先輩が戻ることを決めたのは春ちゃんの行動と気持ちが先輩の心を動かしたから。春ちゃんカッコよかった。そして、一緒に嶺二先輩を探してくれた音也とトキヤ、ありがとうね…。2人が出てくるとめちゃめちゃ心強いんだけど、トキヤが「間に合いそうになければ私がパートナーになります」って言ってくれて、えっ…マジで……(揺らいでごめん)

歌謡祭は、復活した嶺二先輩の「溺愛テンプテーション」で優勝。嶺二先輩の曲は、春ちゃんに向けて…というのもあるけど、ファンのみんなに楽しんでもらいたい!というのが伝わってきてすごくアイドルぽくって良いなぁと思います。天性のアイドル。そんな中で春ちゃんに対しては大人の駆け引きを持ち込んでくるのがほんとズルい。突然の雨に降られたからってホテルに入っちゃうのもズルい。あれ、これCERO…(Cです)

行方不明になってしまった親友との話は、この後に発売されたファンディスク「All Star After Secret」で続きがあるとかないとか。その辺りも救われていてほしいなぁと思うのでちょっと気になっています。気配り上手な嶺二先輩の闇の部分と本音を見れて、大満足なルートでした。寿弁当食べてみたいです。すごく美味しそう。からあげ食べたい。

 

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【蘭丸】
近寄るんじゃねぇオーラがものすごい蘭丸先輩。半端なく怖い。怖いけど「BE PROUD」を聴いた私は無敵…!と思いながら進めました。(※めちゃめちゃいい曲。ライブビューイング感動しました)

真斗の聖川家、レンの神宮司家と並ぶ3大財閥のひとつだった黒崎家。しかし、信頼していた部下の裏切りに遭い没落、父親も心労で他界し、借金を背負うことになった蘭丸。ベースを担いで上京したものの、バンドグループが女性関係で壊れることが続いてしまったことで女嫌いに…。そりゃ春ちゃんへの風当たりも強くなるわ…。でも、春ちゃんの音楽性などに触れて、少しずつ棘が取れていくところが、ああぁ乙女ゲーしてる…!!って感じで最高でした。

蘭丸が昔アルバイトをしていたというレストランを絡めたストーリーもすごくよかった。進めていくと、オムライス、自転車、猫、など今まで私が断片的に知っていたキーワードがひとつずつ繋がっていく。乱暴なふるまいの奥に隠れた優しさが見えてくる…ズルい…先輩みんなズルいな…

余談ですが、先輩ルートの途中である新年会のかくし芸イベントは、全員本気で賞品獲りにいってて楽しかったです。お気に入りは蘭丸のピーチ太郎。私もカミュと一緒に吹いた…。演技派な真斗が好きです。御曹司組、良いよね…お互いライバルだからこそ相手のことを一番よく分かってるってのがさ…(様々な場所に存在する沼)

歌謡祭が迫ってきた頃、黒崎家を没落させた張本人が蘭丸に接触してきます。蘭丸が歌謡祭の出場を辞退しないと番組スポンサーを降りる、と。春ちゃんを巻き込みたくなくて、わざと突き放す蘭丸。その優しさに気づいている春ちゃん。この辺がもうせつなくて…!その後もなんやかんやで事態は悪いほうに向かうのだけど、真斗とレンの御曹司組が実家の力(金)でスポンサー問題をさらっと解決。ひとりで全部抱え込んで事を収めようとした蘭丸が一番嫌がる方法で…ってもう…同期メンバーの見せ場をちょいちょい挟んでくるのがたまらない…。あとお金は大切。

春ちゃんの説得もあって蘭丸は歌謡祭に出場し、見事優勝。「BRIGHT ROAD」はうたプリの中ではかなりロックなほうだな…って思ってたんだけど、蘭丸の過去を知ると曲の印象がガラッと変わって、もうめちゃめちゃ甘くてビックリしました。これがうたプリクオリティ…。そしてエンディングは突然の同棲!最初のトゲトゲしい感じはどこにいったのやら!!!でも2人が幸せそうなのでよかったです。やっぱりハッピーエンドはいいなぁ…乙女ゲーはこうでないとな…。蘭丸先輩の作るオムライスがめちゃめちゃ美味しそうでした。

 

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【藍】
アンドロイドだと思っていたのですが、作中での表記はロボットでした。何が違うのという感じですが、藍ちゃんの本体はとある研究室にあるスパコンで、藍ちゃん自身は外部端末ということ。端末…!!!!!は!!?待ってくれ…ぶっ飛んだ設定の多いうたプリだけど、これまた切り口変えてきたぞ…(ソングロボというらしい)

※あらすじを書く予定ではなかったのですが、書かなきゃ何の感想も語れなかったので、結果めちゃめちゃ長くなっています。すみません。設定盛りすぎだよ藍ちゃん…

藍ちゃんがロボットだなんて知らないまま、春ちゃんはパートナーとして活動します。映画の主演が決まったものの人の感情というものがよく分からないという藍ちゃんに、春ちゃんは感情を含めた演技の指導役を。代わりに藍ちゃんは春ちゃんにユニットソング作成の協力とアドバイスを。このバランスがとても良くてですね…少しずつ仲良くなっていく2人に胸がキュッとしました。あと、驚いたのが、初期の藍ちゃんは全然笑わない。私が一番よく見ていたのがシャニライのカードビジュアルなので、楽しそうに少し控えめに笑う藍ちゃんがデフォだと思っていたのです。全然笑わない…でも一瞬ふっと優しく微笑む時がある……

春ちゃんと一緒に過ごすことで、感情が増えていく藍ちゃん。とある出来事がきっかけで、ロボットだということがバレます。藍ちゃんのモデルになったのは、研究室の博士の甥であり、嶺二先輩の親友、愛音(アイネ)。嶺ちゃんルートで行方不明だった愛音は、実は研究室にある装置の中で眠っていて、しかも藍ちゃんの本体スパコンと接続されている状態。感情が豊かで繊細であるゆえに傷ついて目覚めることを拒否している愛音に、藍ちゃんが学んだ感情を伝えることで、目覚めてくれるのではないか…という。。。待って、それ藍ちゃんに伝えずに博士独断で…。そして、春ちゃんが作曲したソロ曲を藍ちゃんが歌おうとした時、あまりの感情の大きさに愛音が抵抗して、藍ちゃんは春ちゃんの歌だけ歌えない状態に……

ちなみにこの辺り、なっちゃんと翔くんが一緒に研究室に行ってくれるのがすごく心強かったです。藍ちゃんがロボットってのも初めから知ってて、「何か困ったことがあったら頼って」と春ちゃんのことを気にかけてくれる2人。同期メンバー本当にありがたい。翔くんは男前だったし、愛音が眠っている装置にそっと触れるなっちゃんはせつなかったよ…

春ちゃんの歌を歌えない原因を知った藍ちゃんは、スパコンと愛音を繋いでいるケーブルを抜いてしまいます。その衝撃でスパコンが初期化を開始。全ての初期化が完了するまで後1ヶ月…という…。待って…ちょっと色々待って…。「Winter Blossom」が別れを歌った曲だったので、ロボットと人間、どんな別れがあるんだろう?と常々想像していたのですが、まさかこんな…つら……。でもそれでも、これで春ちゃんの歌を歌うことができると言う藍ちゃん。あああぁぁぁぁ…これ絶対泣くやつじゃんんんん…

残された時間を大切に大切に過ごす2人。歌謡祭のステージに出る直前ですでに限界の藍ちゃん。デビューする瞬間には立ち会えないかもしれないけど君の未来は僕が切り開くよ、と。そして「バイバイ」と言ってステージに向かう藍ちゃん。泣けるとは聞いていたけれどもさぁ……!!!こんな…こんな……(BGM「Winter Blossom」)

歌謡祭で優勝した後、倒れてしまった藍ちゃんは博士と一緒に行方をくらまします。対外的には海外留学ということに。その後、藍ちゃん主演の映画の試写会に呼ばれた春ちゃんは、映画の最後に撮影していないシーンが組み込まれているのを目撃します。思い出の海の映像と共に聞こえてくる藍ちゃんの声。もうどうしてこうなったのか全然説明がないんだけども、海に走った春ちゃんが藍ちゃんと再会して、微笑んだ藍ちゃんのスチルで「ただいま」で終わり。もうちょっと説明してくれや…!と思う反面、この流れがほんと感動的でもうこれでいいや…となっちゃいました。藍ちゃんルートすごかったです。長文ですみませんでした。これはファン多いの納得です…水族館ではしゃぐ藍ちゃん可愛かったな……

 

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カミュ
カルナイのファンタジー枠、カミュめちゃめちゃ良かったです。「Debut」でオイおまえ…!となっていたのが嘘のようです。
シルクパレスの伯爵で、女王の命令を受けて日本でアイドルをしているという謎設定なのですが、実は女王様のひそかな想い人である社長の身辺調査から始まり、今ではこっそり護衛まで…という、女王様にすべてを捧げている人でした。ちなみにシルクパレスは氷の国じゃなくて、永久凍土の国でしたね…ごめんなさい。シルクパレスの女王様は魔法でブリザードから国を守っている代わりに、一生城から出られないので、歳が近くて幼いころから仲の良かったカミュに日本に行ってほしいと頼んだようです。カミュが使える氷の魔法は、女王様から分けてもらったもの。飼い犬のアレキサンダーボルゾイ)が少しずつ懐いてくるのがすごくかわいい。

私がプレイ前に知りたかった情報はこのくらいだったのですが、それで終わらないのがうたプリでした。 最初の軟禁も、うっかり情報を聞いてしまった春ちゃんを刺客から守るため。たまたま立ち寄ったスケート場で滑れない春ちゃんの手を引いてくれたり、熱いココアを手にこぼしてしまった春ちゃんを本気で心配したり、チョコフォンデュ喜んでくれたり、春ちゃんを依り代にしてしまった女王様を必死で説得したり…あれ……辛辣だった態度がいつの間にやら…

「Repeat」でのセシルルートがガチファンタジーだったのに対し、カミュルートは少しずつファンタジー路線に傾いていきます。こういうのも良き…。後半はセシルのアグナパレスとシルクパレスの国際問題に発展。シルクパレスでクーデターが起こって、氷漬けになってしまった女王様を助けるために、セシルの協力のもと、危険なシルクパレスに戻るカミュカミュが甘味好きなのは、極寒のシルクパレスでは甘いものは貴重品だからで、戻ればもうこんな風には食べられないな、とこぼすカミュに私も春ちゃんと一緒に泣いた。うわぁぁぁぁん……歌謡祭までには戻るとか言ってくれたけど、どうか…どうか無事で……(練習どうするんだとか言わない)

その後も色々と大変なのですが、春ちゃんが作ったカミュのソロ曲「絶対零度Emotion」にミューズが宿っていて、氷を溶かす力があることが判明。音楽の神様ミューズはもう万能神なのでは…。歌謡祭当日、なかなか帰ってこないカミュの為に、みんなが順番を代わってくれたりMC延ばしてくれたりするのがすごく良かったです。そして白馬(にさせられたアレキサンダー)に乗って登場するカミュ。もうツッコみたい気持ちいっぱいだけど、スチルがめちゃめちゃカッコよかったから許す…はよステージ行って歌ってあげて…女王様の氷溶かしてあげて…

歌謡祭で優勝し、ミューズの力で無事に女王様の氷は溶けたものの、それは一時的なもの。これからも定期的にシルクパレスへミューズの力を送らなければならないため、カミュはアイドルとして日本に留まり、春ちゃんの作った曲を歌い続けていく…というエンディングでした。はぁぁぁぁ…!!よかった!なんかすごく綺麗にまとまった!ファンタジー好きな贔屓目もあるけど、カミュルートすごくよかったです。シルクパレスのお土産にオーロラ持ってくるとかぶっ飛んでるけど好きだよ…。あと「Debut」の時のあれこれに対するフォローみたいなのも入ってて、うん、まぁあの世界線だったらそうなるのかな…と思わせてくる感じも上手い。(ちょろい)
ただ女王様のことを考えると、せつないルートでもあります。好きな人に想いを伝えることも叶わないまま、極寒の地で一人戦う女王様。女王様も救われる世界線はないものか…みんな幸せになってほしいよ…

メモリアルでは、シルクパレスへ一時帰国した際のカミュの想いを知ることができます。今までセシルに散々「カミュの歌にはミューズが宿っていない」とか言われていたのに、春ちゃんへの愛でミューズを宿した「絶対零度Emotion」。まさにマジェスティックラブなルートでした。ピアノとチェロで心を通わしていくシーンのせつなさもすごくよかったです。

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記事がとても長文になってしまって申し訳ない限りです。ストーリーがしっかりしていた分、感想も止まりませんでした。

先生ルートと、同期レインボールートは次の記事へ。